認知症で精神病院に入院したじいちゃんのブログ

認知症で精神病院に入院した86歳のじいちゃんの日々の変化などを孫の俺が書いていきます。

徐々に変わっていくじいちゃん

どうもコウイチです。


前々回に2018年の春頃から、じいちゃんはおかしな事を言い始めた記事を書いたのですが、今回はそこから徐々に変わっていったじいちゃんについて書きたいと思います。

 


「宝くじで2億円当たった」

「山が700万で売れた」

「郵便局に5000万円預けとる」

 


急におかしなことを言い始めたじいちゃん。


2018年の春頃、元気だったじいちゃんの認知症の始まりです。


もちろん、体はどこも悪い所はなく、飯も朝、昼、晩、しっかり食べていた。


畑仕事や田んぼのこともするし、この頃は認知症というより、「おかしな事をたまに言う」程度で、認知症の事は深く考えてなかった。

 

 

「じいちゃんもいい歳だし少しくらいは仕方ないか」

「ばあちゃんも死んで話し相手もいないしなぁ」

「まぁ、ここから何年か掛けて徐々にボケていくのかなぁ。。。」

 

 

この頃はマジでこれくらい軽い気持ちだった。


じいちゃんの金の話は、最初はたまにだったんだけど、夏頃には俺の顔を見るたびにするようになった。


そして、この頃に俺が感じた昔のじいちゃんとの違いが、


・めちゃくちゃ話をするようになった


ということだ。


前回のじいちゃんの性格の記事でも書いたけど、じいちゃんは昔から必要なこと以外はあまり喋らないクールな性格だった。


そのじいちゃんが、認知症の気が出始めたころから、やけに喋るようになったんだ。


喋り出すと、何だかスイッチが入ったようにやたら喋るじいちゃん。


内容は、もちろん「おかしな事」だけど、あまりにニコニコしながら楽しそうに話すから俺も、話の内容に否定せず、よく話を聞いてやってた。


夏頃からは金の話の他にも


「来週から1ヶ月間、九州に仕事に行ってくる」

「15トンのスクレーパー(重機)の運転手をせんとあかん」


と、昔行ってた土木会社の話もし始めた。


どうやら、じいちゃんの頭の中は、昔働きに行ってた頃にタイムスリップしたようだ。


じいちゃんは、土木会社を定年退職してからも、バイトみたいな感じでちょくちょく手伝いに行っていた。


それもあって、九州の仕事の話をあまりにガチで言うから最初は、

 


「え?その話ほんまなん??」

 


と騙されそうになったほどだ。


でも、よくよく考えると、80過ぎたじいさんに1ヶ月間の出張を頼むわけがない事はスグに理解でき、これ認知症からの妄想だと分かった。


この夏頃のじいちゃんの認知症度合を例えるなら

 


7正常:3認知症

 


といった感じだった。


行動はまともなんだけど、話をするとおかしな事を言う。


これが春頃からおかしくなったじいちゃんの夏だった。


お母とも、じいちゃんの認知症の事については、ちょくちょく話をしたけど、お母も


「まぁ、これくらいは仕方ないやろ」


という感じだった。


認知症は早期の対応で進行を止めることができるというけど、実際には早期の段階で病院に連れて行く人は少ないと思う。


俺も、お母もそうだったけど、じいちゃんがおかしな事をたまに言う以外はマジで何もないのだ。

 


・風呂もトイレも余裕で自分で行く。

・畑仕事もしっかりする。

・車に乗ってホームセンターに買物に行く。

・飯もしっかり食う。

・テレビも見る。

 


でも、たまにおかしな事を言う。


実際にこれが認知症の早期だったとしても、「スグ病院に連れて行こう!」とは、なかなかならないと思う。

 


でも、この判断がヤバかったのかもしれない。


認知症を甘く見過ぎていたのかもしれない。

 


夏が終り、冬に向けてだんだん涼しくなる10月の後半頃、


じいちゃんの認知症が一気に進むのであった。