じいちゃんの認知症を地域包括支援センターに相談
どうもコウイチです。
日に日にひどくなっていくじいちゃんの認知症。
まさかこれほどの早さで進行するとは、俺もお母も予想していなかった。
12月に入って、日中はまだ大丈夫な時はあっても夜はほぼ毎日の確率でじいちゃんは、
・鉄パイプを始めとする色々な道具を護身用の武器として部屋に持ち入る
・近所の人が殺しに来るとパニックになる。
・誰かが2階にいるから静かにしろとパニックになる
・近所の人が家に火を付けるから、仏壇の位牌を隠す
なんかの異常行動をおこすようになった。
仏壇の位牌を隠した時はマジでビビった。
俺はじいちゃんの家に行くと、仏壇に線香を供えるのが日課なんだけど、その日は仏壇に物凄い違和感を感じた。
「無い、、、」
そう、先祖さんを含めると6つある位牌が1つも無いのだ。
一瞬ゾッとしたけど、すぐにじいちゃんの仕業だということは分かった。
じいちゃんに、
「位牌どうした?」
と聞くと、
「〇〇が家燃やしに来るから隠したんじゃ」
とじいちゃんは言った。
(出た、、、)
ここまでくると、「誰かが来る」というのは少し慣れてきていた。
「じいちゃん、位牌はバチが当たるで。じいちゃんのお父さん怒っとるで」
そう言うと、位牌の隠し場所を教えてくれた。
位牌はスーパーの袋に雑に入れられ、2階の押し入れに入っていた。
袋に雑に入れられた6つの位牌は、なんとも言えない怖い光景だった。
この他には、仕事が終わりお母とじいちゃんの家に入った時、敷地に入ったスグに所にタイヤが立てた状態で、3本ほど無造作に並べてあった。
どうやら敵が来ないように罠を仕掛けたつもりのようだ。
12月と言えば5時を過ぎると真っ暗だから、俺は危うく車でタイヤをぶっ飛ばしそうになった。
さらに他の日は、いつものようにお母と夕方じいちゃんの家に行くと、外は真っ暗にも関わらず、家の電気が全部消えていた。
この時間はいつもは電気を付けているはずなのに、どうしたんやろ?と思いながら家に入ると、真っ暗闇の中にじいちゃんが若干興奮しながら立っていた。
「じいちゃんどうした?」
と言いながら電気を付けると、じいちゃんは、
「電気付けたらあかん!〇〇が外から見とるんじゃ!!」
と半泣きになりながら、叫ぶように言ったこともあった。
認知症が引き起こす異常行動は本当に予測ができない。
夜は見に来ることはできても、日中は仕事があるからどうする事もできない。
このままでは、その内とんでもない起こすと思った俺は、お母とお父に相談し、じいちゃんを老人ホーム、もしくはデイサービスに行かすことを決意した。
でも、実際に何から手続きをしていいのか、さっぱり分からなかった。
老人ホームに直接言えばいいのか?
市役所などに相談するのか?
病院の先生に相談するのか?
そこで、ネットで色々調べてみると、「地域包括支援センター」という、認知症や介護などの悩みを無料で相談に乗ってくれる機関があることが分かった。
包括支援センターは日本全国にあって、地域ごとに担当のセンターがあるようだ。
「(住んでいる市町村、地域)+包括支援センター」
で検索すると、担当のセンターがスグに見つかると思う。
俺はスグに電話してみた。
そして、じいちゃんが認知症で色々な異常行動を起こし、日中は仕事で面倒が見れないなど詳しく説明した。
話を聞いてくれた担当の方は、後に会うことにもなるけど、凄く親身になって話を聞いてくれるとても良い人だった。
そして、これからどうすればいいのかなど、細かく教えてくれた。
じいちゃんの場合は、認知症だけどご飯や風呂、トイレなんかは自分でできるから、このレベルで老人ホームに入るのは難しいとのことだった。
だから、まずできる事としては、デイサービスに週2回ほど通うということだった。
そのためには、まず病院の先生にその事を相談し、次に市役所に行って介護の手続きをして下さいということだった。
そして、デイサービスについては、包括支援センターの担当の方が老人ホームに話をしてくれるとのことだった。
■じいちゃんがデイサービスを利用するためにやること
・病院の先生にその事を相談する
・市役所で介護の手続きをする
・デイサービスについては、包括の方が直接話をしてくれる
担当の方は本当に親切で、的確なアドバイスをしてくださり、本当に助かった。
老人ホームに入るのは無理でも、デイサービスにでも行けば、誰かと話す機会もできるし、気も紛れて認知症が少し落ち着くかもしれない。
お母とお父はそして、スグに行動に出た。
まずは、市役所に行ってデイサービスを受けるための手続きをした。
手続きの方は比較的簡単だったようだけど、じいちゃんの認知症の程度などを調べるために市役所の介護担当の方が一度じいちゃんを見に来るようだった。
見に来るというか、お母、じいちゃん、市役所の方で3者面談を行い、話を聞きながら、じいちゃんの認知症の程度をチェックするようだった。
知り合いにもらったアドバイスでは、このじいちゃんを交えての面談は、老人ホームやデイサービスを利用する場合にとても重要な項目で、これで市役所の人が「じいちゃんはまだ大丈夫」と判断すれば、老人ホームやデイサービスは難しくなるようだ。
だから、この時ばかりは家族の方も
・手に負えなくて本当に困っている
・休み過ぎて仕事がクビになりそう
・夜も寝れず体調を崩した
など、できるだけ大げさに、必死にアピールするのが最重要ということだった。
知り合いに聞いた話では、面談の時にケガもしていないのに手首に包帯を巻いて、
「じいさんが暴れて、止める時にケガをした」
と言う人もいるほどらしい。
俺も頭に包帯、手に包帯、松葉杖でアピろうと思ったけど、お母に「恥ずかしいからやめとけ」と止められた。笑
市役所の介護面談は、本来ならかなりの順番待ちで1ヶ月ほどは待たないといけないようだった。
でも、じいちゃんの認知症と異常行動を近所の人が民生委員に言ってくれたらしく、民生委員からも市役所に連絡が入ったようで、優先して面談の日取りが決まった。
正確には覚えていないけど、介護の手続きをして1週間後とかだったと思う。
そして、面談の日が来た。
面談の日は俺は仕事だったから、じいちゃん、お母、市役所の人2人の計4人だったようだ。
面談場所は、もちろんじいちゃんの家で、この日は運良く(?)じいちゃんは良い感じにボケていて、じいちゃんの部屋も完全武装されていた。
まるで軍事基地のように武器の揃った、ありえない光景のじいちゃんの部屋を見て、市役所の人も少しビビっていたようだ。
そして、じいちゃんのヒヤリングもあったようだったけど、じいちゃんは相変わらず、
・ワシの孫は内閣総理大臣をやっております。
・ワシの資産は8億円あります。
・ワシは老人ホームを経営しております。
など、いつものじいちゃん節が炸裂したようだった。
でも、じいちゃんはこれほどボケていても、市役所の人が「お客さん」という事は認識しているようで、会話自体はニコニコと丁寧にしていたようだ。
お母も精一杯のアピールをして、面談は無事に終了した。
この面談は、市役所だけでなく、デイサービスを利用する老人ホームのもあるのだが、この時点ではまだ少し先の話だった。
そして、病院の先生にも相談し、先生も「そうして下さい」と納得だった。
この時点で2018年12月の頭だったけど、事は順調に進み、年が明け1月の頭からはデイサービスに行けそうな感じだった。
でも、この時点では全く予想できなかったけど、結局じいちゃんは、デイサービスじゃなく精神病院に入ることになった、、、
次回は12月の頭から1月に精神病院に入るまでに何があったかお話しようと思います。